「自分に合う参考書が分からない…」
「勉強したいけど自分のレベルが分からない…」
以上のような悩みを抱えている人は多いと思います。
世の中にはたくさんの英語参考書が存在します。自分のレベルに合っていない参考書で勉強すると効果はあまり感じ取ることができず、挫折してしまうでしょう。
今回はそれを避けるために私の実体験をもとに英語力を3つのレベルに分けて、それぞれオススメの参考書を私が使用していたものを中心に紹介します。
私も英語が超苦手なところからTOEIC930点を取得することができたので、参考になると思います。
3つのレベル
まずは3つのレベルを私の実体験をもとにどのように分けているのかを説明します。
なので、少しだけ私の自己紹介をします。
私は、中学生の頃から英語は苦手で常に英語の基礎クラスという下のクラスにいました。高校に入学した後も克服は出来ませんでした。
しかし、高校2年生の冬頃にみた『キングスマン』という映画を見て、「英語カッケー!」となった私は、そんな単純な理由から、関西外国語大学の入学を目指し英語の勉強をし始めました。
しかし、勉強の仕方も今までの貯蓄もなかったため落ちました。ただ幸いなことに関西外大の短期大学部には引っかかっていたため短大に入学しました。
入学してすぐに受けたTOEICは450点ほどだったと思います。
そこで関西外大の4年制に編入するために少しさぼっていた英語の勉強を再開、無事試験に合格し編入できました。
その時点で受けたTOEICで730点くらいでした。リスニング、リーディングの点数は忘れてしまいました。
そして関西外大を卒業しました。
以上、自己紹介でした。これをもとにレベルを分けます。
- レベル1(初級者)
- 英語超苦手~関西外大短大部入学程度
- レベル2(中級者)
- 短大入学~4年制編入(730点)
- レベル3(上級者)
- TOEIC700点付近~TOEIC満点
今回はレベル1の人向けに参考書を紹介します。
レベル2は以下の記事を参考にして下さい。
レベル3は以下の記事を参考にして下さい。
レベル1(初級者)
レベル1は先ほど「英語超苦手~関西外大短大部入学程度」と書きましたが、もっと簡単に言い換えると「中学、高校英語を浅く広く理解」することです。
浅すぎるのも良くありませんが、私が短大に合格した時の英語力、主に文法力は正直低く「聞いたことはある、調べたら分かる」程度の理解でした。
なので、理想は「中学英語をほぼ完璧に理解、高校英語は8~9割程度理解」ですが、「中学、高校英語共に6~7,8割程度の理解」でレベル1卒業です。
レベル2になってからも文法の勉強、復習はするので、いずれ文法力に自信が付いてくるでしょう。
「まずは文法を完璧に! 次に読解だ! そしてリスニング!」のように1つ1つを完璧にしていくのではなく、「三角食べ」のようにバランスよく勉強していきましょう。
そうすれば自ずと総合的に英語力が付きます。
ここまでで分かる通りレベル1の段階ではTOEICの勉強はしません。まずはTOEIC学習を始めるための基礎力を付けましょう。
では、オススメの参考書を単語、文法、読解、リスニングの順に紹介していきます。
オススメの単語帳
単語帳は全部で4冊紹介します。
Amazon等のレビューを見て、「私ならこの単語帳を選ぶ」という気持ちで考えました。
まずは中学英単語帳です。
中学英単語帳
中学英単語は、文法を勉強する過程で身に付いたり、思い出したりすると思うので、個人的には必要ないと思っています。
それでも、中学英単語から押さえたいという人は以下の参考書がオススメです。
- ターゲット1800
『ターゲット1800』は名前の通り1800語の英単語が掲載されていて、Level1~Level5の5段階にに分けられています。
収録語彙レベルは「中学英単語の基礎の基礎から高校入試レベル」です。
なので、本当に英単語を知らないという人でも安心して勉強することが可能です。
それぞれの英単語に発音記号とカタカナ読みが付いているので声に出して覚えましょう。
また、無料のアプリもあり、そのアプリで覚えたかどうかアウトプットすることも出来ます。
実際に使ってみましたが、シンプルで使い勝手が良かったです。
色々中学英単語帳を調べましたが、これ1冊で良いと思います。
高校英単語帳
TOEICには大学受験の難単語は出ることがほとんどありません。なので、そこまで難しい単語を覚える必要はありません。
TOEICにはTOEIC用の単語帳があるので、高校英単語は基礎までを固めましょう。
目安は共通テストと呼ばれる試験で戦えるレベルの語彙力です。昔でいうセンター試験ですね。
では、それを基準に3冊紹介します。どれか1冊を使い込みましょう。
- システム英単語 Basic
- ターゲット1400
- Stock3000
3冊とも共通試験レベルです。
1冊ずつ紹介していきます。
1冊目
まずは『システム英単語 Basic』です。
ちなみに私は『シス単』を受験時に使用していました。
『シス単』と『シス単 Basic』の違いは以下の表をご覧ください。
シス単 | シス単 Basic | |
第1章 | Basic Stage | Starting Stage |
第2章 | Essential Stage | Basic Stage |
第3章 | Advanced Stage | Essential Stage |
第4章 | Final Stage | 多義語 |
第5章 | 多義語 |
見て分かる通り、赤のマーカーが付いているところは被っています。
また、多義語の内容は少し違うようです。
『シス単』の第3章と第4章はTOEICにはあまり必要のない単語が多く載っています。
なので、TOEICにおいては、必要のない第3章と第4章がカットされていて、より基礎的な第1章が追加されている『シス単 Basic』の方が良さそうです。
2冊目
2冊目は犬の表紙で有名な『ターゲット1400』です。
ターゲットには他にも『ターゲット1200』『ターゲット1900』があるのですが、『ターゲット1400』が共通テストレベルになります。
ターゲットの友というアプリで単語の音声を聞くことが可能です。他にも単語を覚えやすいような機能がありました。
『ターゲット1400』を選ぶ人は是非ご活用ください。
3冊目
3冊目は『Stock3000』です。
『Stock3000』は1528単語が収録されていて、文法別、テーマ別、4技能別のように覚えやすいように工夫されています。
さらに、全ての単語に、覚えやすいようにその単語についての語源や豆知識などが書かれている記憶ブースターというものがあります。
私は『Stock4500』というこの単語帳よりも少し難しい単語帳を持っているのですが、記憶ブースターは読んでいるだけでも面白いし、ためになります。
音声は「SigamaPlayer2」というアプリで聞くことが可能です。
以上4冊オススメの単語帳でした。
- 中学英単語帳
- ターゲット1800
- 高校英単語帳
- シス単 Basic
- ターゲット1800
- Stock3000
高校英単語帳は今紹介した3冊の内どれか1冊を完璧にしましょう。
私が選ぶなら記憶ブースターがある分『Stock3000』を選びます。
勉強法は人によるとは思いますが、単語の勉強の基本は「質より数」です。とにかく何周もしましょう。
3周とかでは絶対に身に付きません。
アプリでアウトプットするのも手です。
私は『英単語HAMARU』というアプリを使っていました。
独特な音とグラフィックで名前の通りはまりました。
オススメの文法書
英文法は全ての土台になります。少しでも不安な人は中学レベルの文法から始めましょう。
中学英文法書から紹介します。
中学英文法書
それでは私が受験時に使用していた参考書を含めて、2冊の中学英文法書を紹介します。
以下の2冊です。
- 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
- 中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本
1冊目
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』はタイトル通り、中学英語のやり直しをすることができます。
私が高校2年生の頃に勉強していた参考書です。
構成は見開き1ページで1レッスンとなっていて、左に文法事項の説明、右に演習問題のページという構成です。
1レッスンがすぐに終わるので、時間が無いときややる気がないときに「今日は1レッスンだけ」と出来るのも良い所です。
解説はイラストも豊富で分かりやすいです。
今は改訂してフルカラーになって、よりパワーアップしたようです。
私は間違えたページの端を折って、間違えた問題を次の日に復習していました。
2冊目
2冊目は『中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本』です。
この参考書も基礎の基礎から丁寧に説明しています。
また、4技能の勉強の仕方も詳しく説明されていて、どう勉強すれば良いか分からない人にもオススメです。
問題集もあるので余裕があればこちらも購入して、単元ごとにアウトプットするのも良いでしょう。
高校英文法書
TOEICにはそこまで難しい文法問題は出題されないので、いわゆる網羅系のような「Next stage」や「Vintage」はオススメしません。
それよりも、高校英語の基礎を丁寧に解説している参考書が良いです。
それを基準に紹介する参考書は以下の2冊です。
- 世界一わかりやすい英文法・語法の特別講座
- 大岩のいちばんはじめの英文法 【超基礎文法編】
1冊目
1冊目は『世界一わかりやすい英文法・語法の特別講座』です。
私が中学文法を終えた後、どの文法書を買うか書店内で迷っていると、「世界一わかりやすい」という文句につられて選んだ参考書です。
タイトルにつられて適当に買いましたが、本当に分かりやすくて感動しました。
当時学校では分詞構文を習っていて正直ちんぷんかんぷんでしたが、この本で分詞構文のページを勉強してから宿題のプリントを解くと、スラスラ解けて感動したのを今でも覚えています。
それからこの参考書を使い込もうと決めました。
英文法の説明もさることながら「chapter2」の語法もかなり優れています。
語法とは簡単に言うと動詞が後ろに取る形のことです。
この参考書では意味ではなく形から解くことを強調しています。その考え方はTOEICのpart5でかなり重要なので、良い癖付けになると思います。
2冊目
2冊目は『大岩のいちばんはじめの英文法 【超基礎文法編】』です。
この参考書は第0講~第25講の構成で、高校英語の基礎知識がかなり分かりやすく丁寧に解説されています。
これで分からなかったらもう終わりとまで言われています。
どこのレビューを見ても、評価は高いです。私自身は使用していないのですが、それでも自信をもってオススメすることが出来ます。
プラスα
プラスαで『英文法ポラリス[1 標準レベル]』という問題集をオススメします。
こちらの参考書は問題集で、一見関係無いように見えますが、これまで紹介した英文法書はインプットの参考書です。
初心者の人こそ問題をたくさん解くアウトプットが大切です。
余裕がある人は是非これらの参考書で基礎を固めきって下さい。
出来れば、文法書で学んだ単元を単元ごとに勉強していきましょう。
文法書で時制を勉強 → ポラリスで時制を解く
3周目以降は間違えた問題のみを繰り返すと良いでしょう。
以上オススメの英文法書でした。
- 中学英文法
- 中学英語をひとつひとつ分かりやすく
- 中学3年間の英語がこれ一冊で
- 高校英文法
- 世界一わかりやすい
- 大岩の英文法
- ポラリス英文法1
オススメの英文読解本
TOEICの英文はものすごく難しい英文が出るわけではないので、単語力と文法力があれば読めるには読めます。
ただ、英文読解力は英文を素早く正確に読むためには不可欠なので、part7で点数を稼ぐためにもまず基礎力を付けましょう。
英文読解は主に文構造を素早く見抜いて主語、動詞等を把握することです。
私がオススメしたい英文読解本は1冊です。
- 英文読解入門基本はここだ!
こちらの参考書は初版が2005年と最新の本ではないのに、今でも改訂され受験生に愛用されている名著です。
私も「まずはこれ!」と教師に勧められたので、購入して勉強していました。
初めは、「イラストもないし文字ばかりで堅苦しい本だな」と感じていたのですが、本自体がかなり薄く挫折することなく1周することが出来ました。
その後、1周では理解しきれなかったので、丁寧に3周ほどした記憶があります。
これを勉強する前は英語長文なんてものは、ミミズのように切れ目の無いただの長いモノでしたが、勉強した後は主部や述部、修飾部がはっきりと分かり、英文の切れ目が見えるようになりました。
さらに、現在この本の著者である西きょうじ先生が自身のYouTubeチャンネルにて、『基本はここだ!』の解説をしているので、本だけでは少し分かりにくいところも完全に補強することが可能です。
全81個の動画で説明してくれているので文字ばっかりで嫌だという人も安心して取り組めます。
正直、TOEICにおいては本当にこれ1冊で良いです。
高校英文法書を1周したタイミングで取り組みましょう。
リスニング
リスニングは参考書というよりも発音記号、音の変化をYouTube等で学んだ後、『Stock3000』など単語帳の例文の音声を聞いて、なるべくその音声の発音を真似て音読してみましょう。
当時の私は、学校の図書館にあった『単語耳』という参考書で発音記号を学びました。
ただ、現在はYouTubeで発音記号と調べると、たくさんの動画が出てきます。
その中でもTOPに出てきたのはAtsueigoさんの動画です。
この方の動画は私もいくつか見たことがありますが、英語学習に対して論理的で動画もオシャレです。
この動画や他の動画を見て、発音記号を学びましょう。
目標は単語帳などの発音記号を見た時に、それっぽく発音できるようになることです。
次に音の変化ですが、
音の変化で最重要なのは連結(リンキング)です。
リンキングについては以下の記事で解説しているので、一読してみて下さい。
リスニングはこれからも一生勉強していくので、この段階で「全然聞こえない…」「上手く発音することが出来ない…」と落ち込む必要は全くありません。
リスニングは訓練あるのみです。
勉強ルート
これまで紹介した参考書を大まかではありますが、どのようなルートで勉強するかを画像で説明します。
目安程度に考えて下さい。期間は大体2カ月の想定です。
『基本はここだ!』は先ほども言ったように、英文法書が1周終わってから始めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
かなり長くなってしまいましたが、英語が苦手な人に向けてオススメの参考書を紹介してきました。
レベル1と言っても基礎は全ての土台です。
土台に抜かりがあると土台に立つ建物は不安定になります。
英語力も同じです。まずは基礎を徹底的に鍛えましょう!!
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